ロレックスを買ったら150%豊かになった~おとなの投資~

お金・投資

目 次

1 ロレックスを買ってみた
2 4年経って売ってみた
3 売買して分かったこと
4 まとめ

ロレックスを買ってみた
 1999年頃から「ロレックスブーム」が始まり、腕時計専門誌が発刊されるなど盛り上がりを見せました。友人に聞くと2005年頃から腕時計が大きく値を上げ始めたようです。今もなお投資の対象として中古時計専門店が乱立し繁盛しています。
 私はこの歳になるまで、腕時計なんて、時間が正確で、乱暴に扱ってもこわれず、電池交換も不要なソーラー電池で動くものが一番、と信じ、高級時計には全く目もくれませんでした。
 しかし、人生の後半になって、高級時計を付けたらどんな気持ちになるのか、一度試してみようと、思いきってロレックスを買ってみました。
 
 世界三大高級腕時計といえば、パテックフィリップ、オーデマピゲ、ヴァシュロン・コンスタンタンの3つ。
 ただ、3大時計はいずれも高すぎて私には手が出ません。
 買うまで知らなかったのですが、ロレックスは、時計のランキングでみると中の上くらいの位置づけで最上クラスではないのです(諸説あり)。
 

 そこで、ロレックスで人気のスポーツモデルの中から、通称「バットマン」と愛称されるGMTマスターⅡの青黒モデルを選び、思い切って買ってみました。
 購入のポイントはスポーティな文字盤と針、2色ベゼルが回転し異なる国の時刻を刻む便利さでした。
 
 購入するため、都内のロレックス正規販売店をもれなく全て周りました。半年かけて40回以上は訪問したでしょうか、いつも品切れで買うことができません。後から知るのですが、毎日のように複数の正規店に足しげく通い続ける人たち、通称「ロレックスマラソン」をする人たちが大勢いて、中にはアルバイトを雇って探している業者もあるそうです。
 仕方なく、都内の中古ロレックス専門店に行くと、どの店にも数本のストックが置かれていました。その中で、店員さんの説明やサービスがていねいで、印象の良かった店(仮に「A店」)を選び、2018年12月に買ってみました。
 モデル名は GMT-MASTER Ⅱ116710BNLR(製造年:2013年~2019年)

 2018年当時の定価は918,000円だったと思いますが、A店で1,423,000円で購入しました。
 正価よりも50万円も高いのにひっくり返りそうになりましたが、「清水の舞台から飛び降りる」気持ちで、手を伸ばしたのでした。

4年経って売ってみた
 大切に扱わねばと、ふだん仕事などでは一切使わずに、週末のオフの時だけ大事に傷つけないように着けることにしました。
 それから約4年が経ち、ここで「売却したら、いったい、いくらになるんだろう」と、好奇心で都内の5つの中古販売店へ値段を聞いてまわりました。
 その中で一番高く買い取ってもらえるB店で無事売却することに決めたのでした。
 買い取ってもらった日が2022年10月19日、買取価格は1,970,000円になりました。547,000円の利益が出たことになります。

 東京、銀座にあるその店は、日本だけでなく海外の業者間オークション市場にも加わっていて、この時計がもともと香港の正規店で販売されていたものであったため、店員さんが在香港のバイヤーと掛け合ってくださいました。
 その結果、かなりの高額で取引することができたのでした。
 香港の方は、自国内の正規店で販売された時計を好む傾向があるということもその時初めて知りました。

売買して分かったこと
 幾つかの中古買取店をまわってわかったことは、ロレックスの場合、時計に大きな傷もなく、状態がまぁまぁ良ければ、中古で流通している実勢販売相場の70%くらいで買い取ってもらえるということです。人気の高いスポーツモデルだと実勢販売価格の75%で、逆にレディースモデルや不人気のモデルだと60~65%程度が買取相場だと分かりました。
 また販売する際には、箱や保証書、ベルトの余りコマなどが揃っていないと上記より少ない金額での買取になってしまいますから、付属品も大切に保管しておくことが重要です。
 私の購入したGMTマスターⅡの製造開始年2013年の正規定価は864,000円、製造終了年2018年の定価は、918,000円と50,000円ほど値上げされています。
 ちなみに銀座の時計専門店RASINさんが公表しているこれと同じ時計の中古販売価格の推移を2017年から2022年までで見ると次のようになっていました。

 平均買取相場(箱、保証書付)は
 2017年 1,081,000円
 2018年 1,320,000円
 2019年 1,650,000円
 2020年 1,699,000円
 2021年 1,947,000円
 2022年 2,339,000円
 と毎年上がり続けていることが分かります。

 
 購入したこの時計はもう生産を終了していますが、現在、販売中のロレックス製品の数々はスポーツモデルを中心に毎年のように正規の値段が上昇しています。
 最近では年に3回も値上げされたモデルもあったくらいです。
 世界的な物価上昇に加え、円が安すぎることもあり、正規価格は今後も上がり続けていくでしょう。

 それに連られて中古買取価格も上昇していくので、何年間か着けて楽しんでから売れば、元が取れるばかりか、むしろ利益が出たりするわけで、ロレックスマラソンが今も続いているのもうなずけます。
 
まとめ
 男性は女性のように、ファッションやアクセサリーの選択肢がとても狭く、時計はその人の個性を際立たせる数少ない贅沢ファッションの一つです。
 本来、自分の趣味に合う付け心地の良い時計を選ぶべきで、投資のために時計を購入するのは邪道だと正直感じます。
 日銀が今後、金融緩和の方針を転換し、利上げが多少進み一時的に円高にシフトしたとしても、長期的にみれば、外貨に比べた円の価値が下がり続けるこれからの時代。
 現物資産の一つとして高級時計を1~2本持っておくのも、人生晩年のリスクヘッジとして選択肢に入れておいてもよいのでは、と考え直すようになりました。

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